基本薬品目録の登場による中国医薬品メーカの悲喜交々
2009年7月30日
7月22日、中国国務院弁公庁は「医薬衛生体制5重点改革2009年活動計画」を公布し、「国家基本医療保険薬品目録」の編集作業を2009年11月末までに完了させ、すべての基本薬物を「基本医療保険薬品目録」に収録することを要求した。
中国建銀投資証券有限責任公司(略称:中投)の顧問医薬業界研究員 郭凡礼氏は、「基本医療保険薬品目録」について以下の見解を示した。
「基本薬物目録」の編集はすでに仕上げ段階に入っており、8月には発表される可能性がある。編集後の「基本医療保険目録」は、新型医薬品メーカ、即ち高い研究開発能力を強みとする医薬品メーカに大きな衝撃を与え、中小型医薬品メーカには合併再編問題に直面させる影響を与える可能性がある。
基本薬物に選ばれれば、必ず「基本医療保険報銷(立替精算)目録」に収録され、原則すべての基礎医療衛生機構に割りあてられ使用されるという政策上の優位性を持つことになるため、医薬品メーカにとって、自社製品が基本薬物目録に収録されることは、巨大な市場を手に入れることを意味する。基本薬物の買付け価格は低いが、膨大な販売量はメーカの収益を保証してくれる。また、政府が相応する奨励補助政策を公布することにより、メリットが得られるため、メーカにとって大きな利益を得ることができる。
関連資料によると、今年の各レベルの政府の資金投入は、新型農村合作医療市場に約400億元、社区医療に500億元~2,900億元の増益をもたらすことが予測される。自社製品が「基本薬物目録」に収録された医薬品メーカは、まさしくこの総額約900億元~3,300億元の「新しいケーキ」の最大の受益者になる。
「基本薬物目録」の公布により、入選される大企業は大半の力を「基本薬物目録」範囲内の常用薬の生産と供給に注ぐことになるだろう。
一方、新薬の研究開発には、大きな利益を生む可能性があるが、リスクも非常に大きい。新薬開発は長い研究開発期間と、技術、資金、人材などへの莫大な投資が必要となるが、成功率は10%に満たないため、メーカがこのようなリスクを冒したくないと考えることは想像に難くない。
国産新薬を基本医療保険目録の範囲に入れるか否かは、医薬品メーカの新薬研究開発の主動性と積極性に直接影響している。メーカの新薬研究開発への積極性を高めるため、政府は国産新薬を基本医療保険目録に入選されるための「グリーンゲート」を作り、政策上にも一定の支持を与えるべきである。
新医療改革は「大流通」、「大企業」を重視している。基本医療保険目録関連政策の公布によって、最も大きく影響されるのは、中小及び二流医薬品メーカである。生産効率が低く、規模が小さいこれらの企業は、新医療改革の持続的な推進によって、押し退けられ、甚だしきに至っては淘汰される運命に直面する可能性もある。
情報源:毎日経済新聞
「医薬衛生体制5重点改革2009年活動計画」原文
http://www.gov.cn/zwgk/2009-07/23/content_1372946.htm



