病院内薬局の委託管理—病院をターゲットとする争奪戦の発端

 2008/9/23


 2007年10月15~21日に開かれた「中国共産党第十七回全国代表大会」で、「医療・医薬の分離化」のおおまかな方針の確定が医薬業界に大きな波紋を起こした。

 今回政策の制定は各地方にある有力医薬品流通企業に、以前から狙っていた各病院への医薬品配送業務の展開に絶好のチャンスを与えた。医薬品消費の一番大きな病院市場を手に入れることは、業界を制覇する1つの要素だと認識されている。

 海王銀河社からの情報によると、同社はイ坊市を中心に、病院市場の獲得を目標に布石しており、ハイエンド大病院の医薬品の配送業務以外に、全イ坊地区にある一級、二級病院の薬局の委託管理業務を展開していることが分かった。

 イ坊市政府は、同市が今年年末に、全市社区衛生服務機構以外の二級及び以下レベルの医療機関のすべての薬局の管理運営をアウトソーシングすることを計画している。この政策の公布は、同市の数十億ある人口の病院市場の管理運営の配置に直接影響を及ぼすことになる。地元のリーディングカンパニーとして、海王銀河社は入札競争に勝つ可能性が一番高い。情報によると、現在河南、安徽などの省も類似する病院内薬局の新しい委託管理モデルを工夫している。去年、南京地区薬局の委託管理業務を手に入れた南京医薬社はすでに大きな利益を得ている。

 去年、党の十七大の、胡錦涛総書記はスピーチの中で、「医療・医薬品の分離化」の戦略思想とその方向性を公表した。その公表は争奪戦のスタートを知らせる信号弾が発せられたかのように、各地の有力医薬品流通企業の病院を巡る争奪戦を直ちに引き起こした。情報によると、山東省、広東省など地区の大手医薬品経営企業はすでに動きを起こし始めており、「早いもの勝ち」の姿勢で、以前は進出不能であった病院市場を可能な限り手に入れようとしている。

 「上記先駆者の手法は全国範囲に普及可能か否か」は多くの医薬品業界有識者の注目を集めた。毎回の政策調整は、産業リンゲージの新たな再調節になるため、メーカー、医薬品経営企業のどちらにも、大きく影響することになる。

 実際に、「薬局の委託管理」は業界関係者にとって、完全な「新規政策」ではない。中国の「医療・医薬の分業」(以下は「医・薬分業」と称す)が正式に改革案として提起されたのは9年前で、国務院が公布した「衛生改革及び発展についての決定案」だった。その後、衛生部などの国務院の9つの官庁が「山東省の青島、広西の柳州、青海の西寧」の3つの地区に「医・薬分業」を試行したが、最終的に、「失策」と専門家に評価され、実現できなかった。

 この3年間に多くの病院と医薬品会社が相次いで「医・薬分業」を試し、九州通社が武漢艾格眼科病院の薬局、青海保康医薬社が青海赤十字会病院の薬局、江蘇省医薬実業公司が南京にある7軒の病院の薬局の運営管理を請負うなどの事例が多く発生し、一部の医薬品会社が新しいビジネスチャンスを模索する先駆者となった。

 最近、一部の専門家は、委託管理のトライアルケースを分析した後、「現在の薬局委託管理モデルは「薬価の不当高価」問題を解決していない。医療改革の進展にとって、実質的な意義は非常に限られている。その原因は、南京、上海、青島、吉林などの地区で、「薬局委託管理」モデルのトライアル実施が行った後、粗利が40%にも達し、利益追求する傾向が見られた、とのことを述べ、薬局の委託管理のトライアル実施でも、「医薬品の営利水準は15%の上限を超えてはならない」との規定を守らなければならない、国家の関連職責部門は調査を行い、トライアル実施を規範すべきだと指摘した。

 委託管理モデル実施後間もなく、一部の専門家からが「委託管理された薬局はある意味、市場競争に完全に参入しているわけではなく、本質は依然と独占経営であり、ただスタイルを変更しただけ。」であるとの指摘を受け、また「新しい暴利の源」とも呼ばれた。よって、薬局の委託管理が実施されても、関連官庁は多くの更なる改善策を考えなければいけない。


情報源:「医薬経済新聞」
 

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