第59回中国国際医療機器春季博覧会(CMEF)&
第6回中国国際医療機器設計及び製造技術展覧会(ICMD)
アジア地域で最大規模の医療機器展覧会として、2008年4月18日~21日、「第59回中国国際医療機器春季博覧会(CMEF)と第6回中国国際医療機器設計及び製造技術展覧会(ICMD)」が深センで同時開催されました。
今回のCMEFの出展企業は2,000社、計4,500の展示ブースが設けられ、出展面積は9.8万㎡に達しました。レギュラー設備から世界トップレベルのハイテク商品まで、40種類以上、約一万品種以上の商品が展示されました。また大会と関連する相談業務及びサービスも提供されました。
ICMDの参加企業は200社、計252の展示ブースが設けられました。「中国医療機器イノベーションデザインと発展シンポジウム」などのセミナーを開催し、中国企業の海外進出、海外の先進技術と資金導入のかけ橋としての役割を果たしました。
HOT MONEYの投入(注1)
大会が行われた際、参加者の間で一番HOTな話題は「中国医療改革の進行、人民元の大幅切り上げなどの環境の中で、中国の医療機器産業がいかなる発展傾向を示すのか?」と「証券投資企業が中国医療機器産業に注目している中、中国の中小企業はどうなるのか?」でした。
大会主催側の情報によると、証券大手のM社は今回の大会で、優秀な中国国内医療機器企業を発見し、資本市場での提携を展開する意向があったことが判明しました。大会中に開催された「中国医療機器投資・融資シンポジウム」には大勢の優秀企業と世界トップレベルのベンチャーキャピタル投資企業30社が集まりました。
国際化
「中国医療機器企業の国際化」も今回の大会の話題の一つになりました。あるイギリスからの出展者は「中国は世界経済舞台の焦点となり、今回の医療器械展覧会はまさしく強い国際的意味合いを持つ大会になっています」と言いました。展覧会の現場では、大勢の国内外の大会参加者が「中国医療器械業界協会」と国内外関連企業が共同開催した「国際化シンポジウム」に興味を示しました。
近年、グローバル医療機器会社が相次いで中国での産業投資を拡大しています。中国医療機器業界での金融資本参入の活発化、増えつつある欧米中小型医療機器生産メーカーの中国市場への注目、などの現象から中国医療機器業界が徐々にグローバル産業リンケージに参入していくことが日に日に顕著になっています。
中国の国産ブランド
記 今回の大会で、中国ブランドのMindray社(中国)が少し前に、アメリカDatascope社のモニタリング業務を買収したことを発表しました。これは中国医療器業界初のグローバル的買収事案であり、2006年9月にアメリカNY株式市場で、同社が初めて中国医療設備企業として上場したことと同様に、中国国産ブランドが世界に進出する大きな一歩としての意味合いを持つ動きだと言われています。
今回の買収はMindray社(中国)に大きな利益をもたらしました。Datascope社の生命情報モニタリング装置のベーシック業務(2007年度の売上高は1.613億USドル、Mindray社(中国)の売上総額の半分に相当)を獲得しただけではなく、Mindray社(中国)の超音波診断装置などの映像製品もDatascope社の販売ネットを通して、より迅速、かつ有効的に欧米市場に参入することが期待できます。
中国経済学者郎咸平氏の理論によると、産業の構造は「1+6」(即ち製造+製品の設計、原料の買付、貯蔵と運輸、卸し経営、末端小売)であるべきです。郎氏は「中国はグローバル作業分担の産業リンケージ上では、一番低い「製造業」に位置付けられている(即ち「1+6」の1)が、Mindray社(中国)は世界の医療機器市場では、単なる「製造会社」ではない」と言いました。
そのほかに、展覧会に参加した「T社」(医療機器生産企業)の総裁劉氏が「当社はすでにアメリカのある会社と合資会社を設立した」と発表しました。現在、「T社」の海外業務(主に大型医療機器)は、その売上総額の20%以上を占め、しかも年間30%の増率で成長しています。
中国医療機器業界を代表する企業の成長と国際化の歩みを分析すると、「最初は海外製品の代理をメイン業務に、そして技術レベルの低い製品を自社生産、最初に獲得した利益を生産と研究開発に投入、そしてベンチャーキャピタル、或はその他の投資資本の投入を獲得した後、急速な発展を遂げる」、このような共通点があります。
近年、比較的に資質のある医療機器生産企業がこぞって上場を目指しており、同時に海外での登録と販売を積極的に推進しています。実力を備えると、海外での資本運輸、また、技術、或はネットワーク上で互いにプラスになる海外企業とM&Aを行うことになります。
中国医療機器業界協会会長の姜峰氏は「グローバル資源の有効的な統合と配置を通して、中国全体の比較的優位性を単独企業の競争優位性に転換することは、企業が一定の発展を遂げた後、必ず乗り越え、切り抜けなければならない過程です」と言いました。
実力の蓄積
今回の大会中に開かれた「第2回中国医療機器国際化シンポジウム」で、姜峰氏は「中国がアメリカと日本に次ぎ、世界第三の医療機器市場に発展しました」と言いました。
2007年度、中国医療機器輸出貿易の増率は明らかに輸入の増率を上回りました。中国税関の統計によると、去年の中国医療機器の輸出入総額は約127億USドル、うち輸入額は約42.8億USドル、輸出額は約84.2億USドル、輸出前年度比は30%増でした。
輸出面の成長は、医療機器業界で「中国製」商品が依然とその優位性を保っていることが反映されました。外資企業は中国をグローバル産業リンケージの「工場」役として認識しています。2004年から、GE医療、シモンズ医療、フィリプ医療を始めとするグローバル医療機器大手企業が中国市場に進出し、自社の生産基地、合資、或は独資企業を設立し、中国での投資を積極的に行ってきました。
一方、「低コスト高価格性能比」の商品を輸出する中国医療機器企業も増えつつであります。それによって、中国医療機器産業は段々と世界に注目されています。
「中国が基本の医療条件を備えると、その医療機器市場の拡大はより加速化するでしょう。中国国内のニーズの増加と共に、安価な人件コストとイノベーションコストは、外資企業が中国に工場を移す要因になります。中国医療改革の一環として、基本医療に対する投入の拡大と共に、中国医療機器市場がその潜在力を高めることができました」と姜氏は言いました。
それと同時に、中国医療機器市場の競争は一層激しくなるでしょう。強大な外資企業と比較すると、国産ブランドは「低いイノベーション能力、低技術レベルの製品の多さ、輸出製品のメインが加工貿易型製品」などの理由により劣勢が顕著であり、ハイエンド医療機器市場では、外資製品が7割以上の市場を占めました。「中国国産ブランドは将来の成長のために、海外企業OEM(注2)の請負などによって貯蓄される技術力と資金力を蓄積する必要があります」と業界有識者は言いました。
外資企業の期待
医療機器産業に関して、中国と先進国の一番の差は「イノベーション力と関連する政策の備え」であります。イギリス医療化学技術KTN技術連盟の主席Sue女史が「イギリスではKTNのような、政府が新しい技術とプロジェクトを発掘・判明し、また個人、或は中小企業を融資し、産業化の実現を支援するために設けた機構が沢山あります。知的財産権などに関しても相応する政策を完備しています」と言いました。
イギリス投資貿易総署の官員とイギリス医療衛生業会の代表が、今回の大会に参加した目的は、出展及び「第3回中英医療機器産業シンポジウム」の共同開催以外に、中国企業との提携チャンスを発見することでした。
イギリス投資貿易総署の医療プロジェクト担当者は「中国では知的財産権などの立法面に改善がありましたが、今後、中国政府がより良好、かつ透明化した貿易環境を作ることに期待します」と発言しました。
イギリス医療衛生業会会長のジョン氏は「協力活動を通して、適切な代理業者を見付けにくいことが、イギリスの中小企業が中国市場を開発する中で直面する難関の1つだと感じました。また、イギリスの一部の大学が研究項目を中国で実施したいと考えていますが、中国での仲介人の人選と確定は困難です。CMEFは非常に良い交流場であり、中英双方がさらに上層部、特に政府間でコミュニケーションをとることが必要です」と言いました。
今回の大会は4月21日に円満に閉幕しました。
注1ホット・マネー(hot money):国際金融市場で動く投機的短期資金のこと。
注2OEM (Original Equipment Manufacturing)相手先ブランド生産
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